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タイヤで何が変わる?キャンピングカーの足回りの基礎知識

キャンピングカー読み物
tookapic / Pixabay

どうも、ばんぞうです。

前回、キャブコンの選び方ということで、エンジンや駆動輪のスペックの見方を書きましたが、今回はその続編。タイヤサイズやホイールベース、トレッド幅など足回りのスペックの見方と強化する意味についてまとめてみます。

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タイヤの数字の意味を押さえれば、タイヤ選びも怖くない!

まずは、タイヤのスペックの見方を押さえましょう。

キャブコンで最も使われるベース車カムロードの標準タイヤを見ると、

195/70R15 106/104L LTとなっています。

まず、最初の195(195/70R15 106/104L LT)はタイヤの幅(mm)です。これはイメージしやすいですね。幅を広げるメリットなんかは後ほどお話しますね。

次の70(195/70R15 106/104L LT)が扁平率です。もうわからなくなってきた・・・というあなた、大丈夫。

扁平率はキャンピングカーでは(それほど選ぶ幅があるわけではないので)あまり気にしなくても問題ありません。

扁平率が大きくなれば「乗り心地>ハンドリング」となり、小さくなれば「乗り心地<ハンドリング」となります。なので、数字が小さいタイヤはスポーツカーなどで好んで使われます

次のR(195/70R15 106/104L LT)は、ラジアルタイヤというタイヤの構造を示す文字です。現在、ほとんどがラジアルタイヤなのでこれも無視してOK。

続いて15(195/70R15 106/104L LT)、これはタイヤの直径(インチ)です。基本的に交換するときはこのサイズのタイヤを選びます。

カッコイイからといって大きなタイヤを買ってきてもハマりません。

その次の106/104(195/70R15 106/104L LT)というのは、ロードインデックスといってタイヤ1本あたりが耐えられる重さのことです。

2つ数字がありますが、カムロードベースのキャンピングカーは基本的にシングルタイヤなので前の数値106を見ればOK。後ろの数値104は複輪場合。AtoZのアンソニーみたいなダブルタイヤモデルはこっちを見ましょう。

この数値1上がると大体25kg~30kg耐荷重が上がります。4本なら100kg~120kgですね。

参考までにロードインデックスの一覧表を掲載しておきます。参考にしてください。

ロードインデックス 荷重(kg)
104 900
105 925
106 950
107 975
108 1000
109 1030
110 1060
111 1090
112 1120

その次、L(195/70R15 106/104L LT)は速度記号(スピードレンジ)。Lなら120km/hまでなら安全に走れるよという意味。次のNになると140km/h。いくらタイヤがOKでもキャブコンならタイヤ以外の理由で高速走行するのは危険なので、特段気にするべき値ではありません。

そして最後のLT(195/70R15 106/104L LT)は、ライトトラック用のタイヤという意味です。乗用車用のものより空気圧を高くして使います。これも普通タイヤ選びの際にライトトラック用のものから選ぶと思うので、特に気にしなくてOK。

まとめると、キャンピングカーのタイヤスペック表記で重要なのは、インチ数・タイヤ幅・ロードインデックスの3つだけ。他は見なくて構わないくらいです(言い過ぎ?)

カムロードのタイヤを替えるメリットは?どんなタイヤを選ぶべき?

キャンピングカーにおいてタイヤをアップグレートするのは、ロードインデックスを上げるためといっても過言ではありません。

常に小さな家を乗せて走っているようなものなのでタイヤに掛かる負荷は、乗用車の比ではありません。バーストを防ぐためにロードインデックスの高いタイヤに替えるのです。

カムロードだと215幅のタイヤに替えるのが一般的です。接地面積が広がるため負荷に強くなるのです。

ネットで人気のタイヤはミシュランのアジリス(AGILIS)215/70R15C 109/107Sです。15の後ろのCは商用車用という意味で前節でいうところのLTと同じ意味です。

ロードインデックスはノーマルより3上昇、耐荷重は950kgから1030kgに。4輪合わせて320kg許容荷重がアップします。空気圧もノーマルより下がるので乗り心地もアップするでしょう。メリットが大きいのがわかりますね。

一方、デメリットは接地面積が広がったために轍に足を取られやすくなることや、理論上燃費が悪くなることと、インチ数は同じでも場合によってタイヤ周長が変わってしまうことです。

先ほど例にあげたアジリスだと若干タイヤ周長が大きくなってしまいます。その影響でスピードメーターの表示がずれてしまいます。実際より遅く表示されるのでス、ピード違反には気をつけましょう。

また、本来ならばメーター表記が実速を下回ることは認められないので、指摘されれば車検は通りません。ただ、皆さんそのまま通しているので、実際はそこまで厳しくは見られていないようです。

ホイールベースって何?長いのと短いのどちらがいいの?

ホイールベース参考図ホイールベースというのは、車を横から見た時の前輪と後輪の距離のことです。これは車種によって一律なのであまりベース車のグレード選びの参考にはなりませんが、乗り心地や操作性が変わるので車両選びの際には参考にできます。

ひとことでいうと、ホイールベースが長いほど車は安定します。直進安定性は増しますし、車内(前輪と後輪の間に限る)は路面の段差を感じにくくなるので快適に過ごせます。

ただ、小回りが利かなくなるので駐車時などの取り回しで不利になります。

カムロードのホイールベースは2545mm、かなり短めです。セレナやノアといったMクラスのミニバンより短く、ラクティス・bBのようなコンパクトカーと同じくらいです。

こればかりは基本的に長くできませんので車の特性として受け入れましょう。ただ少し注意が必要なのが、ジル520やクレア5.3などの少し長いタイプのキャブコン。

後輪より後ろのスペースが長いため、テコの原理が働き後部は振動が大きく段差でバンバン跳ねてしまいます。

やはり、走行中の安定性や走行時の居住性はカムロードのキャブコンより、ホイールベースの長いバンコンの方が有利です。

ワイドトレッドのメリットは?トレッド幅でこう変わる!

トレッド幅参考図ホイールベースはタイヤの前後間の幅でしたね。トレッド幅は左右のタイヤの幅です。

何となく想像できると思うのですが、トレッド幅が広い方が車は安定します。

カムロードは後輪ワイドトレッドになっていて、250mmほど前輪よりトレッド幅が広くなっています。これは重心の高いキャンピングカーにおいて有効で、特にカーブでの車体の傾き(ロール)の抑制に効果を発揮します。

主なデメリットは、前輪の幅と後輪の幅が違うのでわだちに足をとられやすい点です。

レスオプション(ノーマルトレッドに戻す)にすることもできるのですが、そうするメリットはあまりないでしょう。