どうもばんぞうです。
キャンピングカーに乗っていて気になることNO.1といえば、サブバッテリーの残量ではないでしょうか?
先日、ちと痛い思いをしたので、サブバッテリーの残量管理について一度きちんと調べてみることにしました。
購入時オプションで付けると7万円以上もするバッテリー残量計とAmazonで1000円くらいで売っているバッテリー残量計(どちらも%表示)の違いや、残量を測る仕組みについてもハッキリさせています。
これからキャンピングカーを購入する人や、残量計の装備を考えている方の参考になれば幸いです。
あれ、故障!?出発前のとある事件!?
ある日、出かける前に冷蔵庫をセットしたのですが、様子がおかしい。
ポータブルなので車に積む前に家でAC電源で事前に冷やしていました。2℃まで冷やしたはずなのにいつの間にか8℃まで庫内温度が上がっていました。
「このタイミングで冷蔵庫の故障か!?」と焦りましたが、原因を辿っていくとサブバッテリーの電圧低下。(=残量不足です。)
私のキャンピングカー(ANNEX ファミリーワゴンC)には、バッテリー残量計は付いているものの見た目がわかりにくいこともあり、ほとんど見ていませんでした。
また、普段使いが多く、あまりサブバッテリー自体あまり使っている意識もありませんので、残量がないとは思っておらず、完全にノーマーク。
自然放電だけで、使えないレベルまで残量が減っていたのです。
これが今回の調査のきっかけとなった出来事です。
キャンピングカーのバッテリー残量計について
調査結果の前に、キャンピングカーバッテリー残量計について少し詳しくお話しします。
バッテリー残量計は大きく分けると2種類に分かれます。
1.入力電流と出力電流を測るタイプ
キャンピングカー購入時のオプションで75,000円とかならこちらのタイプです。バッテリーに電流検出用抵抗器を接続し、使った電流と充電して入ってきた電流を計算し残量を表示します。
残量は%やAhで表示されます。(その他Vや残使用時間などの表示も可能)
流れる電流を測っているので、どのくらいの残量があるかは比較的正確です。表示も見やすく安心感は高いでしょう。
その一方、取り付けが大変です。接続箇所が多く、大量の電気が通る場所なので、取り付けが甘いと電気トラブルを起こしてしまいます。
また、必ずしも正確な残量を出すわけではありません。バッテリーそのものの劣化は検出できませんので、バッテリーがへたりってくると残量計の数値とずれが生じます。
2.バッテリーの電圧を測るタイプ
Amazonとかで1000円台で売っているものはこちらのタイプです。バッテリーの残量が減れば電圧も下がるという特性を利用して残量を表示します。
鉛バッテリーだと満充電で13Vくらい、残量ゼロ(要充電)の目安は10.5Vです。
V(ボルト=電圧)を表示したり、電圧と残量を対応させて%表示するものもあります。アナログメーターやLEDの点灯で表示するパターンもあります。
シンプルなので、価格も安く接続もカンタンですが、あくまで電圧を見ているだけです。
なので充電時はバッテリーの残量問わず、13V以上の表示となります。
また、充電直後は電圧が高いままなので、安定するまで(数時間)は残量計として機能はしません。
言葉は悪いですが「ないよりマシ」な感じです。
3.私のキャンピングカーについている残量計は?
「2」の電圧を測るタイプです。そして表示はLED。4つのランプの点灯状態で残量を表示します。これがまぁ使いにくい。
なので、これはあまり使わず、FFヒーターのコントローラーを使っています。電圧が数値で出るのでまだわかりやすいからです。
大体の目安は、こんな感じ。
※諸説あるので、バッテリー&充電器を扱う専門商社の数値を参考にしています
13.00V → 100%
12.75V → 90%
12.50V → 80%
12.25V → 70%
12.00V → 60%
11.75V → 50%
11.50V → 40%
11.25V → 30%
11.00V → 20%
10.75V → 10%
10.50V → 0%
この中で押さえておくべき数値は3つ。
まず、12.75V。ビルダー各社によるとこのくらいあれば、実用上、満充電とみなせるとのこと。これより少し低い12.6Vを100%としている残量計も多い。
次に、11.50V。通常安心して電気を使えるのはここまで。これ以上下がると使えないことはないけれど、バッテリーの寿命を考えると早めに充電した方が良い範囲。
最後は、10.50V。残量ゼロの数値。即充電が必要。いくらディープサイクルバッテリーでもこれ以上の使用は無謀。
ファミリーワゴンCは2週間でどのくらい放電したの?
さて、いよいよ調査結果の発表です。
条件は外部充電で満タンにしてから2週間放置。どのくらい電圧が下がるのかを見ます。
%表示は前節の目安に基づき、
測定電圧(V)×40-420 = 残量(%)で計算。
・0日目 13.37V(スタート。充電直後のため計算上100%を超えています)
・1日目 12.96V(98.4%)
・2日目 12.96V(94.4%)
・3日目 12.76V(90.4%)
・4日目 12.73V(89.2%)←この日20分ほど乗った
・5日目 12.69V(87.6%)
・6日目 12.66V(86.4%)
・7日目 12.62V(84.8%)
・8日目 12.59V(83.6%)
・9日目 12.59V(83.6%)
・10日目 12.55V(82.0%)
・11日目 12.52V(80.8%)
・10日目 12.55V(82.0%)
・12日目 12.49V(79.6%)
・13日目 12.49V(79.6%)
・14日目 12.45V(78.0%)
2週間で22%も放電しました。バッテリー保護を考えると50〜40%までしか使えないので、いきなり20超のロスは痛いです。
やっぱり週1くらいで充電した方が良さそうですね。
参考にしてみてください。
追加調査!走行充電だけでどれだけバッテリー残量は回復する?
「走行充電だけではサブバッテリーは満充電できない」とよく言われていますが、実際のところどうなのでしょう?
ちょうど、これまでの放電テスト(約2週間放置)と同じような状況と6時間程度車を走らせる機会が同時にきたので調べてみました。
走行前のサブバッテリーの電圧は12.49V(79.6%)です。
そして、走行後のサブバッテリーの電圧は・・・12.86V(94.4%)
充電直後は電圧が安定しないため、約20時間後に測定しています。1日近く経っていますが、満充電とみなしていいレベルにまで回復しています。
長時間走れば、走行充電でも満充電できます(`・ω・´)キリッ
こういってしまうと、反論がたくさん出そうですね。
「バッテリーの減りに対して長い時間走っているから、検証方法として現実に則していない」というご意見もあるでしょう。
ただ、ネット上ではよく「走行充電では8割しか充電できない」などと書かれていて、初心者ほど鵜呑みにする傾向にありますので、実際の検証例として出してみました。
また、「そもそも12V台で満充電というのはどうか?」というご意見もあるかもしれません。
鉛バッテリーの入力電圧ギリギリ14.4Vを100%とする人もいますし、本記事で定義したより高い13.4Vを100%とする考え方もあるからです。
詳しくは別の機会に書きますが、本当の意味でバッテリーを100%(もう電気を少しも吸収できない状態)にするのは難しく、外部電源をつないだとしてもなかなか満タンにはなりません。
ただ、現実に多くのキャンピングカービルダーでは12.6V〜12.8Vを満充電と定義しています。ここに焦点を合わせると、普通の走行充電で「実用上」満充電はできます。という結論に達します。
こちらも参考にしてみてください。
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