どうも、ばんぞうです。
今日は、釣り用サングラスの話題。
タレックス(Tarex)と伊藤光学(RARTS)、人気の2大偏光レンズについてです。
両社のレンズは一体何が違うのでしょうか?
ややマニアックになりますが、違いを徹底的に比較します。
どちらのレンズが良いかで迷っている人は、ぜひ最後までチェックしていってください。
タレックス(TALEX)の偏光レンズについて

釣り業界でとにかく人気が高いタレックス。
もちろん、最強レベルの光学性能(偏光効率&可視光線透過率)を誇っています。

とりあえず選んで間違いはないです。値段は高いけど
タレックスの強みをまとめると以下の通り。
レンズ素材と偏光フィルムの接着力は世界でもトップクラスだそうです。
また、レンズを卸すのも独自の認定プロショップだけ。
どこで作っても一定の技術が保証されているのはユーザーにとってもうれしいポイントです。
伊藤光学(RARTS)の偏光レンズについて

伊藤光学のRARTSは釣りにフォーカスした後発の偏光レンズ。
タレックスより新しい素材を使っているので、全体的に高スペックです
強みはざっと以下の通り。
従来の偏光レンズよりも、長寿命・高耐久なレンズに仕上がっています。

僕も持ってますが、かなりタフです
釣りシーンで、直射日光にさらされ続けても安心して使えます。
タレックスvs伊藤光学 実釣での見え方は?

こんなことを言うと、怒られるかもしれませんが・・・
ぶっちゃけ一緒です。
どちらもいわゆる高級レンズ。ほぼ100%雑光をカットしますし、像の歪みも感じません。

どっちもベイトやストラクチャがめっちゃ見えます
「色味が同じなら、視界も同じ」と考えて良いです。
カラーラインナップの比較

さっき「色味が同じなら、視界も同じ」と言いましたが、同系のカラーでも微妙に味付けが違います。
各人気カラー別に比較したので、詳しく見てみましょう。
偏光効率:雑光・反射光のカット性能
可視光線透過率:明るさ
ナチュラル系の人気カラー
釣り向きのナチュラル系カラーはこちら
色名 | トゥルービュースポーツ(TALEX) | エクスプローラー(RARTS) |
イメージ | ![]() | ![]() |
偏光効率 | 99% | 99% |
可視光線透過率 | 30% | 31% |
基本グレーに薄くブラウンが入ったようなカラーです。
自然な色味をキープしながら、コントラスト(明暗差)をやや強める調整されています。
晴天から曇天まで状況を選ばず使えますので、最初の1本におすすめです。
どちらも、ほぼ同じ見え方なので好きな方を選んでください。
ブラウン系の人気カラー
物体の輪郭を強調しやすい茶系のカラーはこちら
色名 | ラスターブラウン(TALEX) | アンバーブラウン(RARTS) |
イメージ | ![]() | ![]() |
偏光効率 | 95% | 99% |
可視光線透過率 | 30% | 28% |
明るめの茶色のレンズです。
タレックスはやや明るさに、伊藤光学はやや偏光度に振った仕様になっています。
実用上、そこまで大きな差はないと思いますが、使用する場所や時間帯によって選び分けてください。
レッド(コパー)系の人気カラー
茶系よりコントラストを強めた赤系のカラーはこちら
色名 | アクションコパー(TALEX) | カーマインコパー(RARTS) |
イメージ | ![]() | ![]() |
偏光効率 | 99% | 99% |
可視光線透過率 | 30% | 26% |
レッド系の用途(高コントラスト/高明度)を考えるとアクションコパーの方が良いと思います。
ちなみに、RARTSの赤系はこれ1色。あまり力を入れていないのかもしれません。
グリーン系の人気カラー
低光量時によく使われる緑系のカラーはこちら
色名 | イーズグリーン(TALEX) | スプルースグリーン(RARTS) | トリードベンド(RARTS) |
イメージ | ![]() | ![]() | ![]() |
偏光効率 | 90% | 99% | 75% |
可視光線透過率 | 40% | 36% | 45% |
どれも明るいグリーンだけど、結構調整が違います。
スプルースグリーンは偏光効率重視
イースグリーンとトリードベンドは明るさを確保するために偏光率を下げています。
ローライトな状況では、雑光も少ないので、明るさに振ったものでも良いかもしれません。
ブラック(濃グレー)系の人気カラー
照り返しの強いオフショアでおすすめの濃色カラーはこちら
色名 | トゥルービューフォーカス(TALEX) | ロスカボス(RARTS) |
イメージ | ![]() | ![]() |
偏光効率 | 99% | 99% |
可視光線透過率 | 12% | 11% |
晴天のまぶしい海で目を守るため可視光線透過率は低めになっています。
オフショア向けは、タレックスだとこれ1色ですが、伊藤光学はもう少し明るい青系レンズも展開しています。
レンズのコーティングについて

偏光レンズは表面にコーティングをすることによって、その性能を強化できます。
両社のコーティングについて見てみましょう。
タレックスのレンズコーティング
基本は、ハードマルチコートという以下の3層コーティング
その他選べるコーティングは、よりレンズ表面を強化したハードシングルマルチコートとミラーコートです。
また、何もコーティングしないノンコートのレンズが選べるのもタレックスの特徴です。
傷、汚れには弱くなりますが、めちゃくちゃ安く買えます。

あえて毎シーズンノンコートを作るのはアリかも
伊藤光学のレンズコーティング
コーティングの種類は多彩です。
曇り防止効果のあるアメージングコートや、砂消しゴムでこすっても傷がつかないエセンシアコートなど用途に合わせて9つのコーティングから選べます。
僕の一押しは、ヒートガードコートです。表裏5層ずつのコーティングがしてあり、次のような特徴を持っています。
真夏の炎天下で使ったり、車に置き忘れたり、釣り用サングラスは高温にさらされます。
耐熱のコーティングはおすすめです。
そして、なんと傷や熱によるクラックに対して1年保証!強気です。
目に優しいのはタレックス?

「タレックスは目に優しい」
「ゆがみが少ない」
と言う方もいますが、どうでしょう?
僕は伊藤光学も同じだと思います。特にゆがみはないですし、偏光酔いすることもありません。
というより、その他メーカーでも2万円超のいわゆるハイエンドレンズならどれも同じでしょう。総じて目に優しいと思います。
伊藤光学の偏光レンズはコスパが良い?

しばしば、伊藤光学の方がコストパフォーマンスが良いと言われますが、どうでしょう?
個人的には、度なし(純粋なサングラス)なら、そこまで大差ないと思います。
ただし、度付きになると圧倒的に伊藤光学のコスパが光ります。
オーダーする店にもよりますが、自分の場合、レンズだけで約1.3万円の開きがありました。
また、伊藤光学のMR素材の方が薄くて軽いレンズが作成可能なので度を入れるなら、伊藤光学をおすすめします。
まとめ:タレックスと伊藤光学の偏光レンズの比較
最後にまとめとして、「どちらがどんな人に向いているか?」ついてで締めたいと思います。
タレックスは次のような人におすすめです。
伊藤光学は次のような人におすすめです。

ちなみに僕はスペック重視なので伊藤光学RARTS推しです
参考にしてください。
enjoy!
おまけ:タレックスと伊藤光学 スペック比較表
ざっくり一覧比較できるようスペックを表にします。
項目 | タレックス(TALEX) | 伊藤光学(RARTS) |
レンズ基材 | CR-39 | MRシリーズ |
偏光フィルター | ヨード系 | 染料系 |
成型方法 | 張り合わせ式 | ワンブロック成型 |
偏光効率(雑光カット率) | 最大99% | 最大99% |
可視光線透過率(明るさ) | 12%~40% | 11%~45% |
重量・厚み | サンドイッチ構造のため厚い | 薄くて軽い |
価格帯(度なし/参考) | 13,000円前後 | 13,000円前後 |
おまけ2:偏光サングラスQ&A
- QタレックスのCR-39と伊藤光学のMRって何が違うの?
- A
単純にCR-39とMRを比較すると、軽さ・薄さ・加工性・コーティングの乗りなど、すべての面でMRの方が優れています。CR-39は1940年代に開発された古い樹脂なので仕方ありません。素材は古くともタレックスは製造技術と品質管理の徹底で信頼を獲得しています。
- Qワンブロック成型って何?
- A
従来のレンズとフィルムを接着剤で張り合わせる方式と違い、両者を融着して成型する方式。接着剤の劣化がないので耐久性が高い。また成型時に高温になるためヨード系の偏光フィルターは使えない。
- Qヨード系フィルターと染料系フィルターの違いって何?
- A
ヨード系は視界を明るくできるメリットがある反面、紫外線や熱、または水分にも弱いという弱点があり、劣化しやすいです。染料系は逆で劣化しにくく耐久性がある反面、やや暗くなってしまうという弱点があります。ただし、実際に販売されている高価格帯レンズは染料系もヨード系と同等以上の明るさを備えています。