マイナー冷蔵庫「DOMETIC(ドメティック)CFX28」の限界を試してみた

キャンピングカーレビュー・検証

どうも、ばんぞうです。

私はハイエースベースのバンコン、ANNEXのファミリーワゴンCに乗っています。

常設の冷蔵庫は付けていないのでポータブルの冷蔵庫を必要に応じて積んでいます。

ポータブル冷蔵庫といえば、エンゲル(澤藤電機)が王道ですが、いろいろ検討した結果、ドメティックのCFX28という、容量28リットルのモデルを使っています。

まぁマイナーなので、ネットにもレビューがあまりありませんので、実際に使用した感想を書きたいと思います。

この機種に限らず、ポータブル冷蔵庫は情報が少なく、私も選ぶのに苦労したので、これからの人の参考になればと思います。

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CFX28の良い点・メリット

1.とにかく軽い

これに決めた1番のポイントが軽さ。使うときだけ積むというスタイルなので重要視しました。

ライバル?のエンゲル32リットルモデルに比べて8kgも軽く、本体重量13kg。

男性ならそれほど持ち運びに苦労することはないでしょう。ただ、コンプレッサー位置の関係で片側に重心が寄っているので、やや持ちにくいです。

私は、使わないときは階段で2階に上げています。それができるほど軽いのです。

2.温度設定がデジタル

温度調整が5段階のダイヤル式みたいなポータブル冷蔵庫も多いですが、このモデルはデジタル制御。1度刻みで調節ができます。

使ってみるとこれが便利。たとえば、1度に設定すると、飲み物を凍ることなくキンキンに冷やすことができます。

3.マイナス22度まで冷やせてパワフル

マイナス15度までという設定が多い中、これはコンビニの冷凍庫なみのマイナス22度まで設定ができます。

温度の下がり方も申し分なく、真夏でも3度程度の冷蔵域なら1時間以内、数十分で到達します。

くわしくは後述しますが、実は真夏はマイナス22度まで下がらないこともありますが、常用範囲なら十分実用的なパワーです。

4.AC100VもDC12Vも使える

家庭用コンセントにも、車用のシガーソケットにも、挿して使うことができます。

AC電源コードが別売りという製品が多いので、デフォルトで2Way電源が取れるのは助かります。

私がよくする使い方はベタですが、前日の晩に家のコンセントで十分冷やしてから、当日に車にセット。出発までは、外部電源から電気を取り、サブバッテリーを保護。

また、キャンプ場なんかではクーラーボックス代わりに車外に出して使いたい。ということもあります。

そんなときも、ACで動くというのは使い勝手が良いです。

5.清潔に使える

ポータブルタイプなので車から取り出せば、全体を拭いたり洗ったりできます。

このモデルは水抜き用のドレン(穴)があるので、中を水洗いしても大丈夫です。

冷蔵庫って意外と汚れます。掃除のしやすさは据え付け型のものより遥かに上だと思います。

CFX28の悪い点・デメリット

1.深くて使いにくい

このモデルに限ったことではありませんが、ポータブルタイプの冷蔵庫は縦に深いです。

こうすることで容量を確保しているので仕方ありませんが、やっぱりモノを取り出しにくいし、入れにくい。

28リットルモデルにしたのは、飲み物・食べ物、両方を入れたかったからですが、食べ物をいれるのは工夫しなくてはなりません。

2.フタが締まりにくい・コツがいる

ロック機構が微妙な作りになっているので、フタが閉めにくいです。普通に閉じるだけではダメなのは、ストレスがたまります。

真夏の大検証!CFX28の実力は?

およそ半年ほど、春~夏まで使ってみましたが、普通に使う分には申し分ない実力だと思います。

そのうえで、実力の限界を試してみました。

海釣りに行く用事があったので・・・

一晩で氷を作って、8月の炎天下の中、マイナス22度をキープしてもらうという実験をしました。

凍らせるのは2リットルのペットボトルとビニール袋2つ。

果たして・・・

スタートは夜の10時頃、-22度に設定して眠りました。

そして、朝3時半に起床。冷蔵庫の様子を見てみます。

あれ?-6度??

普段なら1時間もあれば到達する温度です。当然、中の水も凍っていません。

それから出かける準備をしながら様子を見ていると、30分ほどで-11度まで下がりました。

謎が深まるばかりです。

それから、4時間後の朝8時にもう一度確認。ペットボトルの方は下半分だけが氷に。ビニール袋は水のまま。

一晩で氷を作るというのは無理でした。

▲ ちなみに丸1日以上置くと2リットルペットボトルもちゃんと凍ります

そして朝9時の時点の庫内温度は-13度。このあたりが限界っぽいです。

その後もマメに温度確認をしていましたが、-9度から-13度の間をうろうろ。

真夏の車内に置く限り、-22度になることはなさそうです。

こうして実験は失敗に終わりましたが、わかったことが3つあります。

1.冷蔵性能は外気温-45度くらいが限界

春先に調べたときは-22度までいきましたので、外気温の影響と考えて大丈夫でしょう。

真夏の車内では-10度前後が限界値でした。

2.あまり無茶な設定をするとコンプレッサーが長時間休む

最初に確認した時、5時間以上置いておいたのに-6度だった理由がわかりました。

冷却のためのコンプレッサーは、一定時間動き続けると結構長い間休みます。

通常の動作なら、設定温度に到達するとコンプレッサーは止まるのですが、設定温度が低すぎると動作しつづけることになるため、保護のため強制的に止まると思われます。

やはり、真夏は不意の温度上昇を避けるためにも-10度前後の設定が良いでしょう。

3.冷凍&冷蔵、両方同時に使える

これは意外な盲点。ポータブル、1ドア冷蔵庫なので、普通に考えると冷蔵または冷凍、どちらかしか使えないわけです。

でも、このモデル縦に深い(おそらく同じようなクラスのポータブル冷蔵庫なら同じような感じだと思いますが・・・)

つまり、上部と下部の温度差が大きい。

そして、温度センサーは下の方。

さらに、上部トレーは冷却パイプに直接触れることなく距離も遠い。庫内温度が-10度くらいでも、この部分は氷点下にならないということがわかりました。

ビニール袋に入れていた水が-10度以下でも凍らなかったことや、後日この部分にビールを入れて、1日使ってみても凍らなかったことから、ほぼ間違いありません

もちろん、何日もずっと放置するとか、外が涼しいとかになると変わるかもしれませんが・・・

これを、庫内全体が設定温度通りにならないデメリットと取るか、1台2役に使えるメリットととるかは人によって変わるかと思います。

まとめ:ズバリCFX28は使えるのか?

今回はかなり厳しい実験をしましたので、マイナスイメージが強くなりましたが、十分使えるヤツです。

8月中旬の真夏ど真ん中の車内置きでも-10度くらいまでなら冷やすことができます。

もしかすると、エンゲルのものならもっと冷えるかもしれませんし、同じような仕組みなので同じような結果なのかもしれません。

この辺はエンゲルのユーザーが詳細レビューをしてくれるのを待ちましょう。

キャンプなどの保冷にクーラーボックスを活用している方は多いと思いますが、やはり冷蔵庫とクーラーボックスは別物です。

違いをひとことで表すと「容量がほぼ無限。」

クーラーボックスはあくまで保冷。最初に冷えた状態で入れたものを長時間保冷することしかできません。

一方、冷蔵庫は常温のものを冷却できます。減った分を足せばいくらでも冷たい飲み物を用意することができます。

電源の心配はありますが、コンプレッサー回りっぱなしでも消費電流は40W。

ざっくりとした計算ですがサブバッテリー2台積みのバンコンでも30時間は充電なしで動かせます。

コンプレッサーが回りっぱなしということはないので、実際はもっと動作時間は伸びるでしょう。少なく見積もっても2日間は大丈夫です。

先ほども申しましたが、キャンプ場に持っていく際にはAC電源コードを持っていくことをおすすめします。無敵です。

enjoy!

※ モデルチェンジしました。現行機種はこれ
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